魅力的な武庫川づくりと地域づくりのための

武庫川流域圏ネットワーク(武庫川圏ネット)設立趣意書

201179 


 丹波南部から阪神間を貫流し大阪湾に流れる武庫川は私たちの宝です。過去には天然アユなどが多く生息し、ひじょうに豊かで地域に とっても貴重な川でした。しかし、近年の都市開発や下水道整備などとともに、生活スタイルの変化などにより川と人々の関係が希薄化してきました。

 一方、武庫川峡谷の生瀬上流にダム建設が計画されそれにともなって流域市民の意見が分かれることもありました。また、これまで武庫川本来のあり方や豊かな市民生活への寄与といった視点での議論や検討がなされることもほとんど無かったと言えます。

 このたび武庫川流域委員会の審議結果にもとづき、新規ダムの計画中止や下流潮止め堰撤去などを盛り込んだ「武庫川水系河川整備計画」が策定されました。武庫川にかかわるH23年度から今後20年間にわたる事業が決定したことになります。その概要は下流部の河床掘削や市街地も含む流域総合治水(学校や公園の一時貯留施設の整備など)により洪水時の流量調整と流下能力の向上を図ろうとするものです。

 これにより、潮止め堰の撤去や高水敷の縮小などが行われ河川空間の環境が大きく変化することが予想されます。汽水域の拡大や潮止め 堰撤去による生物多様性の拡大など多くの利点もありますが、緑地環境の縮減や高水敷の縮小など下流市街地にとって利用上の欠点も出てくることが考えられま す。つまり、“新しい武庫川づくり”が始まることになり、これに向けた流域市民や活動団体及び関係者のネットワークづくりが必要であると考えています。

まず武庫川を知ってもらい、武庫川に関心を持ってもらうこと。次に武庫川と周りのまちや都市、田園、森、海などは一体の環境であるこ と。武庫川の環境が良くなることにより周りの地域も良くなること。森や海、田園、都市の環境が良くなることで武庫川もより魅力的で環境創造が図られ生物多 様性が向上することなどを学んでいくことが重要であると考えています。

 武庫川流域圏ネットワークは、それぞれ独自に活動されてきた皆様方の主体性を基軸としながら活動情報の共有化と武庫川をとりまく広範かつ柔軟な連携を図り、相互協力や場合によっては協働的取り組みが可能なネットワークづくりを目指しています。

新たに始まる武庫川づくりには幾多の課題や可能性があるかと思いますが、NPONGO団体、その他の任意団体が流域圏における柔らかいネットワークを形成し、それぞれの主体性を尊重しながら、ユニークかつ魅力ある武庫川づくりや地域づくりに取り組めたらと考え、皆さま方のご参加をお願いする次第です。